良質な中古ドメインの条件と購入する際の重要なポイント
中古ドメイン業者から中古ドメインを選ぶ際に必要なことは、「良質な中古ドメインの条件」をしているかということです。
中古ドメインでハズレくじを引かないためのポイントは「前提知識があるかどうか」です。
中古ドメインは検索エンジンからの評価を受け継いでいます。
それがポジティブな評価であればいいですが、いわゆる「スパムドメイン」と呼ばれるものは、
- ブラックハットSEOによる被リンクの水増し
- 検索エンジンから手動ペナルティを受けている
- フィッシング詐欺、スパムメール送信などでブラックリスト入り
こんな太刀の悪い行いによってネガティブな評価を持つドメインも少なからず存在します。
というわけでこのチャプターでは、悪質なドメインを避けて良質な中古ドメインを選ぶポイントと、見極め方のノウハウをお伝えします。
可能な限りワンオーナーのドメインが望ましい
理想を言えば、これまで1人オーナーによって運営されてきたドメインが好ましいです。
何度も手放されては拾われるようなドメインって、普通に考えて「なんでそうなるの?」と思いますよね。
中古ドメイン販売屋さんでは「Internet archives Way Back Machineスクリーンショット」という項目があり、それをクリックすることで過去の運用歴をある程度チェックすることができます。
このように過去の運用歴がカレンダーと共に表示されます。
画面上の黒い縦線をクリックし、カレンダーにある青い丸をクリックすると、過去にどんなサイトだったかを見ることができます。
面倒ではありますが、立ち上げ初期と終わりは「Way Back Machine」でチェックしておきましょう。
なお、感覚的に30%くらいの確率で過去の運用歴が見れない場合があるので、その場合は慎重に他のポイントを見て精査する必要があります。
ちなみに上記の画像の場合、「黒い縦線の空白期間はどうなっていたのか」が気になるところですが、更新がストップしていただけで、どうやら運営者が変わったわけではなさそうでした。
運営者の切り替わりは少なくとも3回くらいまでは許容範囲で、それ以上の場合は手を出さないようにしましょう。
運営歴が3年〜10年以内であること
中古ドメインの運営歴は3年〜10年以内のものを選びましょう。
10年〜20年以上運営されているドメインでもたくさんあるのですが、そういうものは被リンクが多すぎてその分スパムリンクが混じっているリスクも高くなりますし、途中で何があったのかを調べるのにもかなりの労力がかかってしまいます。
また、運営歴だけ長くてもずっと放置されていたり、アクセスが全くない状態が長く続くと、ドメインパワーが失われている場合もあります。
ただし、3年〜10年がSEO効果が高いというわけではなく「あまり長すぎると判断の何度が上がるのでやめた方がいい」という程度に考えておくといいですね。
怪しいドメイン名ではないこと
怪しいドメイン名とはどんなものかというと
- 「GUCCI」や衣料品名」などの商標やブランド名をパクった文字列である
- 「kidndhs」など意味のない文字列
- 中国、ロシア関連のドメイン
- 「shoplist002」など連番で大量生産されたような文字列
- 「.info」や「.xyz」「.biz」などフィッシング詐欺サイトを連想させるドメイン
などを指します。
[.info」や「.biz」でもまともなドメインもありますが、検索ユーザーからは印象が悪いですので、なるべく避けましょう。- .com
- .jp
- .net
などから選ぶといいですね ^ ^
こうしたドメインの種類はSEO効果とは無関係ですが、「.info」や「.xyz」はフィッシングサイトがよく使うドメインであり、ユーザーの心象があまり良くないと言われています。
ちなみに「.jp」は日本固有のccTLD(国別コードトップレベルドメイン)で日本国内でしか使えませんが、特別SEO効果があるわけではありません。
ただ、「.com」や「.net」などgTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)と比べると心理的に「made in Japan=安全」を想起させるポジティブな影響があることから、比較的高値で取引されます。
アダルトやカジノサイトではない
アダルトやカジノといったジャンルは、傾向として短期間でドメインパワーが強くなる小細工や、中途半端なSEO対策が施されている可能性があり、地雷ドメインになりやすいです。
またGoogleがポリシーで禁止しているジャンルでもあるので、そもそもAdsenseで収益化を望んでいるにもかかわらず、あえてそのようなリスクを伴うドメインを購入する必要性は全くありません。
リダイレクトの履歴がない
リダイレクトとは「転送」のこと。
SEO対策の一つとして、もともとのURLから、別のURLへとドメインパワーを転送することがあります。これはあっても絶対ダメというわけではないのですが、できればない方が好ましいです。
詳しくはわかりませんが「ドメインや被リンクの持つパワーを抜き取ってしまうブラックな手法がある」そうなので、リダイレクトがあまりにも多いドメインは「なんとなく嫌だな〜」と感じます。僕ならなるべく避けますね。
ソーシャルでシェアされている
TwitterやFacebookなどのシェア数が多いドメインは良いドメインの条件です。
「ドメインの強さ=被リンクの数と質」であることは周知の事実ですが、自演リンクと言って、自分でリンク付きサイトから大量にリンクを送り「被リンクめっちゃあるよ!すごいでしょ!」といった遠隔操作ができてしまいます。
その一方で、TwitterやFacebookのシェアは実際に人間が行うものなので、不正がしづらいという特徴があります。(やろうと思えばできるものですが・・・)
ただソーシャルシェアがなくても良質(優良)ドメインはたくさんあるので「あったらラッキー」程度に考えておくといいですね。
権威性の高い外部からの被リンクがある
外部サイトからの被リンクは単にたくさんあればいいというわけではなく、「量<質」が重視されます。
- Wikipedia
- 病院
- 大学
- 政府機関
- 行政のHP
など、権威性が高い外部サイトからの被リンクは信頼性が高く、検索エンジンからの評価も上がると言われています。
ただ、「絶対に効果がある!」とは言い切れないのが実情で、例外も多数報告されています。
またドメインが失効した段階でリンクは切れてしまうので、仮に権威性が高いドメインから被リンクを受けていたとしても、いずれ途絶える可能性があります。なのでここは「お守り(保険)」程度に考えておくと良いです。
数値面:ドメインパワーを示す数値が高い
実をいうと、正確には「ドメインパワー」という指標はありません。これは、
- コンテンツの質と量
- 過去の外部サイトからのリンクの質と量
- 現在の外部サイトからのリンクの質と量
- ドメイン運営期間の長さ
などによって決定されます。中でも重要視されているのはやはり、被リンクの質と量です。
SEO分析、マーケティングツールとして有名な、ahrefs、Moz、Majesticでは、それぞれのやり方で検索エンジンの評価を定義しています。
ahrefsが用いるドメインスコア。0〜100点で検索エンジンの評価を数値化DA(Domains Authority)
Mozが用いるドメインのスコア。0〜100点で検索エンジンの評価を数値化TF(Trust Flow)
Majesticが用いるドメインのスコア。0~100円で検索エンジンの評価を数値化
数値面:Mozのスパムスコアが低い
被リンクは「多ければいい」というわけではなく、質の高い内容であることは大前提です。
ですので、Mozのスパムスコアが低いドメインは質の高いドメインである可能性が高いです。
スパムスコアとは、ドメインの持つ被リンクに怪しいリンクはないかを数値化したSEO分析ツールMozの独自の指標のことで、この数値はMozという優良ツールを用いて確認することができます。
中古ドメイン販売屋さん」では、
- アンカーテキスト分散(不自然な文字列でリンクを送られているか)
- 有効リンク(実際には機能しない、不正なリンクが送られているか)
- IP分散(同じ場所から多数のリンクを送られているか)
- 低品質リンク(「コメント、フォーラムからの大量のトラックバック、隠しリンクなどはないか)
その他、多数の審査基準によって「リスクの有無」をグラフで示しています。
例えば、同じドメインから同じようなリンクが100本も送られていたら明らかにおかしいですよね ^ ^ ;
Twitterだったら「たった1人が同じ人の同じツイートに100回いいねしている状態」ですから。
またコメント欄や掲示板に同じ同一サイトへのリンクが大量に貼られている、被リンク獲得のためだけの相互リンク集なども、検索エンジンからはスパム認定されやすいです。
これらスパムの疑いがある被リンクは、ドメイン購入後サーチコンソールから「リンク否認」することでクリーニングはできます。けれども被リンクの数も当然減りますので、ドメインパワーは否認した分だけ下がることも覚えておきましょう。
数値面:検索エンジンにインデックスされている
かつて運営されていた頃のページが、検索エンジンにインデックスされている場合は、優良ドメインの可能性があります。
インデックスされていることの何がいいかというと、
悪質なドメインの特徴
- 数年間放置されたままで価値が失われている
- ペナルティを受けてインデックスが消えている
- 被リンクを送るだけの目的で運用されていたサテライトサイト
こうしたドメインは100%ではないものの、検索エンジンにインデックスされることはほぼありません。
つまり「インデックスされているかどうか」をチェックすることで、こうした悪質なドメインを選択肢から排除することができるというわけですね ^ ^