【最新版】中古ドメイン選定・購入時のチェックリスト10項目

中古ドメインには、過去の運用や被リンクの評価が「良くも悪くも」残っています。うまく活用すれば、収益化の期間を大幅に短縮することができますが、選定を間違えるとせっかくの時間と労力が水の泡になってしまうこともあります。中古ドメイン購入の成功率と安全性を高めるためには、ツールやスコア、基準値などを参考に以下の3つを見極めることが大切です。

  1. 質の高い被リンクを持っているドメインか
  2. ペナルティやスパムのリスクがあるドメインか
  3. 価格に見合った内容のドメインか

そして以下の10のポイントをしっかりチェックすれば、上記の3つを満たすか、あるいは期待値から大きく外れることはないでしょう。

中古ドメイン選定のチェックリスト

【数値面のチェック】

  • ahrefsの数値とMOZのDA・PAに乖離はないか
  • MOZのスパムスコアが80%を超えていないか
  • 参照ドメイン・被リンクのDofollowは70%を超えているか

【被リンクチェック】

  • edu、gov属性の被リンクがついているか
  • edu、gov以外で権威性の高いドメインはあるか
  • 被リンクはTOPページに8割以上集まっているか

【過去の運営歴チェック】

  • way back machine で過去の運営歴におかしい点はないか
  • サイトパワーが外部サイトにリダイレクトされていないか
  • サイト安全性チェッカーの判定はオールクリアか

というわけで、見るべきポイントをしっかり抑えて、高品質低リスクの中古ドメインを掴み取ってくださいね。

【重要度順】中古ドメイン選定の10のチェックリスト

冒頭でご紹介した中古ドメイン選定のチェックリスト項目は、重要度順に並べ替えると以下のようになります。

【10のポイント優先度順】

  1. edu、gov属性の被リンクがついているか
  2. edu、gov以外で権威性の高いドメインはあるか
  3. 被リンクはTOPページに8割以上集まっているか
  4. way back machineで過去の運用歴におかしい点はないか
  5. サイトパワーが外部サイトにリダイレクトされていないか
  6. 参照ドメイン・被リンクのDofollowは70%を超えているか
  7. 【ahrefs】DR・URの数値は15を超えているか
  8. ahrefsの数値とMOZのDA・PAに乖離はないか
  9. MOZのスパムスコアが80%を超えていないか
  10. サイト安全性チェッカーの判定はオールクリアか

これを裏返して『やってはいけないこと』をまとめると以下のようになります。

【やってはいけないこと】

  1. edu、gov属性の被リンクがついていない
  2. edu、gov以外で権威性の高いドメインがない
  3. 被リンクがTOPページではなく下層ページに多く当てられている
  4. way back machineで過去の運用歴にアフィリサイトの履歴がある
  5. サイトパワーが外部サイトにリダイレクトされている
  6. 参照ドメイン・被リンクのDofollowは70%を下回っている
  7. 【ahrefs】DR・URの数値が15以下(※例外あり)
  8. ahrefsの数値と、MOZのDA・PAが乖離している
  9. MOZのスパムスコアが80%を超えている
  10. サイト安全性チェッカーの判定でスパム判定が出た

上記をやらなければ、ハズレを引く可能性を大きく引き下げることができます。

中古ドメイン選定はひたすら地味な作業の繰り返し

中古ドメインの選定はとても地味な作業です。しかし段取り八分という言葉があるように、中古ドメインの成功確率を引き上げるためには、購入前の明暗が鍵となります。

だからこそ、

  • 地道に被リンクと過去の運営歴を調査する
  • 購入を決断するに足る根拠を持つ
  • 違和感を感じるドメインには手を出さない

といった事前の地道な「見極め」がとても大切となるわけですね。見た目の印象や業者の売り込み情報だけに頼った結果、中古ドメイン購入はギャンブルになり、ハズレを引くリスクが高まります。

SEO分析ツールahrefsによると、.gov(政府機関のドメイン)と.edu(教育機関のドメイン)の被リンクは別枠で検出されます。つまりとりわけ重要な被リンクと考えることができます。(ただし海外ドメインは未知数です)

必ず上位表示できる保証はありませんが、goveduからの被リンクがゼロよりは、1つでもあった方が高い効果が期待できるはずです。

この点について、Googleが公式に宣言しているわけではなく、あくまでahrefsの基準によるもの。

過度な期待は禁物ですが、ドメインの良し悪しを判断する1つの重要な指標となるでしょう。

Wikipediaは被リンク効果が微妙です

なお注意点として、Wikipediaは「強力な被リンク」に含まれません。

理由は、

  • Wikiの内部リンクは原則nofollow(=被リンクされていても評価に含まれない)
  • 誰でも書き換えることができるから

です。「キミのサイト、wikiから被リンクもらってるの?!」は人間相手であれば何らかの信頼性を感じてもらえるかもしれませんが、検索エンジンには伝わらないということです。

残念ながら、SEOの観点だとWikiの被リンクに効果は期待できないと思います。

ただ、nofollowでドメインの評価自体は上がらないのですが、wikipediaの付与があるだけでむしろ教育/政府機関よりも権威性が高まる場合もあります。付与している事で信頼性が高まり、よって権威性も高まるというニュアンスです。

ですからないよりはあった方がずっといいよね!という感覚です。

edu、gov以外で権威性の高いドメインはあるか

とはいえ、世に流れている中古ドメインが全てeduやgovといった高品質な被リンクがついているとは限りません。またそういった「明らかに質の高いドメイン」は価格が競り上がりやすいです。

そのため「それ以外に権威性や信頼性の高い被リンクは何があるか」を把握しておくことが重要です。

上記に加えて、自分が運営していく予定のジャンルになるべく近い属性の被リンクがあると尚良いです。「この中古ドメインなら効果が期待できそう」の根拠が明確になるからです。

さらにいえば、VODや電子書籍、クレジットカードなど、1つのジャンルに特化したサイトで運営していくのであれば「運営予定ジャンルはぴったり合わせていく」ことが望ましいですが、トレンドサイトに関しては、以下の中古ドメインでも月収10万円程度は軽く超えていくことを確認済みです。

  • 地方のホテルのHP
  • 銀座のレストランのHP
  • 地方の農場系NGOのHP
  • アート展の公式サイト

これらについている被リンクは必ずしもエンタメやトレンドに親和性はありません。しかしそれでもインデックスやランキングに優位に作用するのが現状のGoogleのアルゴリズムのようです。(いずれ修正や変更はあるかもです)

というわけで、トレンドジャンルで収益化していくための中古ドメイン選びは、

映画やアニメ公式からの被リンク <edu.govなどの被リンク<それ以外の権威性の高い被リンク

という優先順位で被リンクの質を見極めていけば間違いないかと思います。ただし、優先順位順に価格も高いので、予算との兼ね合いを考えながら選んでいきましょう。

被リンクはTOPページに8割以上集まっているか

被リンクがTOPページに集約されているかの観点は、中古ドメイン選定時に非常に大きなポイントです。

中古ドメイン販売屋さんでは、これをLJR(Link Juice Rate=リンクジュースの割合)として確認することができます。

※あるサイトから外部ページへリンクを貼った時、リンク先に与える影響のことを「リンクジュース」と呼びます。例えば、yahooから外部リンクを貼られた場合「yahooからのリンクジュースは大きな影響があるな」という使い方をします。

いかに強力な被リンクがついていようと、その被リンクがTOPページではなく、個別の記事ページについている場合はドメイン本来の性能は引き出すことができません。

具体的には以下の画像のような状態です。

このように被リンクが下層ページに多くついている場合は「その個別の下層ページに価値がある」とみなされます。

これはサブディレクトリについている場合も同様で、被リンクが集まっているページが存在しない状態(404エラー)だと被リンクの評価は失われます。

つまり、被リンクの内訳がTOPページに50%、それ以外のページに50%の場合、下層ページを復元しないと50%分の被リンクの評価はロスしてしまうわけです。せっかく10万円出してドメインを買ったのに、性能は50%しか期待できません。「思ったよりも順位が上がらない…」という結果を招く可能性があります。

その場合の対策として、下層ページを復元し、被リンクの評価を取り戻す方法があります。しかし1つや2つであればやってもいいかもしれませんが、あまりにも多いとそれだけ手間がかかるわけで、記事作成にかける時間をそれだけ奪われてしまいますよね。

だったら、そういうドメインは始めから買わない方がいいのです。

最初からTOPに被リンクが集中しているドメインであれば、その手間は省けますので、最初の選定時にしっかりとチェックしておくことは大切です。

Wayback machineで過去の運用歴におかしい点はないか

中古ドメインを購入する際は、なるべく「1オーナー」のドメインを選びましょう。そのドメインが過去にどんな運用をされていたのかは、無料ツールのway back machineで確認することができます。

way back machineで確認して、次のようなドメインは排除しましょう。

過去に何をしていたかわからない人は現実世界でも信頼されにくいですが、それと似ていますね。

というわけで、中古ドメインを買う際はどんなに被リンクの数値やeduの数が多く、そして強くても「なぜそんなドメインが更新を放棄され市場に流れたのか」を考えてみましょう。

過去の運用歴にブラックな点があるドメインは購入しないようにしましょう。

サクッと見る点は最優先  リダイレクト+オーナー数+スパムサイト です。

サイトパワーが外部サイトにリダイレクトされていないか

前項でも触れましたが、way back machineで過去の運用歴をチェックする際、「緑色の◯」がカレンダーに記載されている場合があります。

これは、当該ドメインから何かしらのリダイレクト(301=恒久的、302=一時的)を行ったことを示すシグナルです。302リダイレクトであれば特に問題はないかと思われますが、301リダイレクトがやたらと行われている場合、コンテンツのURLを外部サイトに転送させている可能性が高いです。

注意点

ただいやらしい事に、クッションページ(空コンテンツ)から外部サイトに遷移するパターン(広告使用などで良くあるサンクスページからLINEQRなどに自動遷移と似た形)があるので注意が必要です。一見問題のないようなリダイレクトでも、waybackmachineでページ属性をしっかりとチェックしましょう。

ドメインの評価が転送されていたら、見かけ通りの性能を発揮しない可能性が高いです。つまりリダイレクトが多い=購入のリスクが高いと考えるべきですね。

全てが当てはまるわけではありませんが「なぜそんなにリダイレクトを行ったのか」の説明がつかない以上、その中古ドメインの安全性を確信することができません。

加えて、MOZのリンクチェッカーで以下のような表示が出た場合は特に要注意です。こういうドメインはどれだけスコアや被リンク内容が優れていても、選択肢から外しましょう。

参照ドメイン・被リンクのDofollowは70%を超えているか

ポイント(考え方)

dofollow=評価に含まれる被リンク=役に立つ
nofollow
=評価に含まれない被リンク=役に立たない

ahrefsのサイトエクスプローラーのTOPページ右側の、参照ドメイン”dofollow”属性(有効リンク)被リンク”dofollow”属性(有効リンク)は、どちらも70%を超えているドメインをなるべく優先で選びましょう。

いくら被リンクや参照ドメインの数が多いedugovがあっても、それらのリンクが「有効」でなければ意味がありません。

 

追加ポイント

例えnofollow側が10%であっても、購入系リンクが多量にある場合は任意でリンク否認している可能性があり、dofollow(実需の力)が表示よりも低い事があるので慣れてきたら一定でnofollowも確認した方が良いですね。

【ahrefs】DR・URの数値は一定値を超えているか

DRやURを見る際の注意点:「スコアだけ良くても質の低いドメインはたくさんある」ことが大前提。スパムリンクもDR、URに含まれていることを理解しましょう。

DR、URは共に25程度を超えていれば、トレンドジャンルであればOK優先度的には「DR>UR」で見た方がいいかと思います。理由はDRはドメインへの評価なのに対し、URは下層ページへの被リンクも含めた評価だからです。中古ドメイン選定において重要なのは下層ページではなくドメイン本体です。

またDRとURが極端に乖離している場合(例:UR5、DR40)、トップページへの被リンクが水増しされている可能性が考えられます。逆に(UR40DR5)のような場合は、下層ページに極端に被リンクが多く、ドメイン本体への被リンクが少ない「イマイチなドメイン」の可能性があります。両者のバランスに注意してください。

 

MOZのスパムスコアが80%をこえていないか

MOZのスパムスコアチェックで80%を超えるドメインは低品質ドメインの可能性があります。

スパムスコアは、MOZがアンカーテキストやパーマリンク、ドメインの長さ、ページ数、サイト内初リンクの数、ファビコンの有無など27項目の基準から「スパム値」を算出し、0〜100で数値化しているものです。

高ければ高いほどスパムの被リンクが多い「リスクの高いドメイン」であることを示していますが、残念なことにスパムスコアが低くてもペナルティを受けている可能性はあります。ただし、スパムスコアが高すぎるドメインは購入しないという基準値を設けることは効果的です。

考え方

スコアは総合かもしくは単一のインバウンドリンク(BL)かでも見方は変わります。スパムスコアはあくまでMOZの基準で最近できたものです。実は中身を見ると普通のコンテンツだったりもあります。

掲示板などのスレ系コンテンツを高く表示するので一概に全てを除外してしまうとほぼ全てのドメインが除外対象となってしまうので、オーガニックキーワードなどが残っているかなども1つの指標とし(ラッコさんが良く使用する指標)極端に質の低いであろうリンクが無い限りは取得対象にしても良い場合もあります。(ここは本当に人それぞれ※企業ごともそれぞれ)

aguse、SecURLなどのサイト安全性チェックをクリアしているか

正直ここはあまり重要ではないです。やらなくても問題はないかもしれませんが、念の為紹介します。

購入しようとしているドメインが、

✖️ ハッキングされている
✖️ フィッシング詐欺に使用された
✖️ マルウェアやウィルスに感染している
✖️ 迷惑サイトに登録されている

などなど、検索エンジンや世界の安全管理団体からブラックリスト認定されていないかは念の為、チェックしておいた方が良いでしょう。

なお、過去にアダルトサイトを運営していたり、被リンクスパムでドメインパワーを偽装していても、これらのツールで見破ることはできません。あくまで上記の4項目に該当するかどうかをジャッジするだけのツールなので過度な期待は禁物です。

ここで引っかかるドメインはそうそうないので別にやらなくてもいいのですが、ラッコドメインが販売するドメインはこのチェックをクリアしているのに対し、オークションに流れている中古ドメインは未調査です。少しでも購入時のリスクを減らしたいのであれば、念の為やっておくことをオススメします。

<外部サイトへ飛びます>

中古ドメイン選定の敵は『思い込み』

ドメインを精査する際はまず「思い込み」を持たずにフラットな視点を持つことが大切です。「.jp」や「.com」「.net」オークションは一度に数百のドメインリストが並びますし、株式会社ラッコが運営する中古ドメイン販売屋さんにも常時1000を超えるドメインが存在します。

それらの中から「アタリ」を見つけるわけですが、

  • これは映画公式だから
  • 雑誌メディアだから
  • DAが高いから
  • 被リンクがめっちゃ多いから
  • オークションでの入札件数が多いから

のような安直な見方では、あたりどころかハズレを引く可能性も大です。(経験済みです)

例えば「ksk-jg.jp」のようなよくわからないドメインでも、実は厚労省は以下の事業サイトドメインだったり、地方のニュースメディアのドメインだったなんてことはよくあることです。

例えばこちら↓↓

Taku
大津市、大津経済新聞からの被リンク付き、ってパッと見じゃわからないですよね。

逆に「つよ!!」と感じるドメインでも、被リンクスパム行為をやっていたり、手動ペナルティ付きだったり、パワーをリダイレクトして中身空っぽというケースもあります。

ドメイン選定の歴が浅かったり、特に知識がない状態で中古ドメインを買う場合「わかりやすさ」を重視して映画公式サイトなどメジャーなドメインに走ってしまい、

  • 元アフィリサイトだった
  • ペナルティ食らってた
  • ドメインパワーが転送されていた
  • 予算オーバー

などのバッドエンドを迎えるケースは後を絶ちませんので、二の轍を踏まないようにご注意ください。