Google Adsenseのクリック単価が低いと思ったら
広告のおさらいですが、アドセンスの収益は「見積収益額=クリック数×CPC(クリック単価)」で決まります。
この中で自分の工夫で上げることができるのは、PVとクリック率(CTR)だけです。
ですが、クリック単価(CPC)について、数値が下がった時の対策が全くないわけではありません。
今回はアドセンスのクリック単価が低い時の原因や対策について紹介していきます。
Google Adsenseの単価は下がってきている?!
Google Adsenseのクリック単価はピンキリです
まず大前提として、アドセンスのクリック単価はピンキリです。サイトによってはクリック単価500円を超えることもありますし、一方でクリック単価が10円未満の場合もあります。
いずれにしても、さいとによってあるいはユーザーによって出てくる広告も違ってくるわけですから、当然表示される広告の単価も違ってきますよね。
ですから、ここで解説するクリック単価はあくまで「平均値」としての話になります。
ここ数年の広告単価の推移
ブログ実践者の中でも取り組んでいる人が多いトレンドブログを例に挙げますが、トレンドブログがネット上に目立ち始めたのは2013年ごろです。
この頃はクリック単価の平均は20円〜40円ほどでした。そこから2017年ごろには15円〜20円が平均となり、今[Today_date]現在では10円〜15円ほどが平均で、一桁台でも珍しくないほどとなりました。
こう聞くと収益性がとても下がって不利な状況になったように感じられるかもしれませんが、昔はクリック率が今よりもかなり低く、1%いけば良い方でした。
今はスマホやプラットフォームの多様化や普及に伴いユーザーもだいぶ広告慣れをして、以前ほど広告への警戒心もありませんし、格段に種類も豊富になっていることからクリック率は上昇しています。
したがって、広告運用の正しい知識があればCTR(クリック率)は2%台が普通くらいですので、収益性で考えると、当時と今とでそこまで変動はないという肌感覚でよいかと思います。
アドセンスクリック単価が下がる原因
アドセンスに限らず、クリック単価というものは当然ながら常に変動(変化)します。広告主のかける広告費用も種類も数の時と場合によって違いますし、競売(オークション)による単価の競り合いが常ですから。
とはいえ、自分の運営しているサイトの広告単価が下がったらやはり気になりますよね。
ここでは、単価が下がる原因と理由をも少し掘り下げて解説していきます。
アクセスの母数が少ない
サイト構築初期ではあるあるの事例ですが、そもそもPV(アクセスの母数)が少なければ、クリック単価の変動の影響も受けやすくなります。
クリック率などにも言えることですが、ある程度の母数がなければ、平均値も出しづらくなりますし、変動が大きくブレブレになりますよね。
最低でも1日1000〜2000PVを超えるくらいまでは、クリック率や単価が低くても気にする必要はありませんので、収益額よりもPVを集めること(SEO集客)に注力していきましょう。
単価が下がりやすい時期がある
当然ながらアドセンスは出稿する広告主がいます。
そうした企業の多くは毎年12月と3月が決算月となります。企業勤めをされていた方はお分かりになるかと思いますが、決算月は予算を消化するためにたくさんお金を使うケースが多いです。
そうすると、12月と3月は企業(広告主)が使う広告費の規模が大きくなるので、広告枠を獲得するための競争率も上がり、広告単価が迫り上がる傾向にあります。そうすると自ずとメディア運営者である私たちにとって、その時期は「アドセンスで最も稼ぎやすい時期」と言われています。
一方で、企業は決算付きが過ぎたばかりの1月と4月はお金を使いませんので、この時期は広告費は下がりやすく、単価も低くなる傾向にあります。
スマートプライシング
それ以外にも、時期的なものではなく、長期間アドセンスのクリック単価が低い場合もあったりします。それはスマートプライシングが影響している可能性があります。
そこでアドセンス側も「質の低いクリック」の価値を機械的に下げており、特定のサイト(売上や製薬に繋がらない傾向の高いサイト)のクリック単価を引き下げることも実施しています。
もちろん例外もあって、かつて僕のクライアントさんの一人が、異常なほどRPM(ページインプレッション)やクリック率&クリック単価が高くて、その理由を調査したことがありました。その方の場合は、1000記事ほど書かれている雑記ブログの中で、エース記事(毎日3000PV集める記事)があったのですが、その記事のジャンル・テーマが広告と見事にマッチングしており、商品購入(サービスの申し込み)に繋がる割合が非常に高かった(コンバージョンが高い)ことから、クリックの質が高まり、結果的にクリック単価もRPM(1200円アベレージ!)も跳ね上がったということがわかりました。ですから「雑記ブログ=絶対にクリックの質が悪くなり=クリック単価が下がる」というわけではありません。いつでも何においても例外は存在します。
アドセンスのクリック単価を上げる方法
では、クリック単価が下がる要因がわかったところで、逆にクリック単価を上げる方法はないのでしょうか。上に書いたケースからもおよそ推測できるかもしれませんが、その方法を解説していきます。
クリック単価の高いジャンルを選ぶ
クリック単価の高いジャンル=クリックした先の商品が売れやすいジャンル
ということになります。
ちなみに売れやすいジャンルというのは、
- ダイエット
- 脱毛
- クレジットカードやローンなどの金融商品
- 英会話
- 転職
などが挙げられます。
上にあげたようなジャンルは確かに単価は上がりやすいのですが、ライバルも多いですし、YMYL領域は権威生のない個人ブログでは上位表示が難しいです。
そもそもトレンドブログでは扱いにくい領域であることも確かですし、記事ごとにアドセンスの単価を比較して、単価が高い記事、低い記事の共通点を探ってみるという手段が対策としては現実的ですね。上の例のように、飛び抜けてパフォーマンスが良くなるジャンルを発掘できればそうしたジャンルの記事を水平展開して内部リンクで繋いでいくというのも戦略としてはありでしょう。
誤クリックを避ける
スマートプライシングの項目でも解説しましたように、購入に結びつかないクリックは「価値の低いクリック」とみなされます。
中でも「誤クリック」は一番評価が下がりやすく、場合によってはペナルティが課せられてしまいます。自分がネットサーフィンをしている時を思い浮かべて欲しいのですが、スマホって本当に誤クリックが多いですよね。
画像と間違えてタップしてしまったり、記事を開いた勢いでファーストビューに出てきた広告をクリックしてしまったり、スマホを持ち替えただけでいつの間にか広告のページに飛んでしまっていたり。
でも誤って開いたサイトで商品やサービスを購入するところまで進んでしまうってまずないと思います。
アクシデントでクリックが起こっても、ブロガーからすれば収入にはなりますので、誤クリックを誘発すれば広告収益は増えると考える人も出てくるわけですよね。
「自分で、もしくは他人にクリックたくさんしてもらったら稼げるんじゃね?」みたいな発想ですね。 ^ ^ ;
誤クリックへの誘導は、アドセンスの広告掲載ポリシーでも固く禁じられています。不自然な大量クリックなどがあれば、ポリシー違反で広告が停止されたり、最悪の場合アカウント停止(アカBAN)を食らってしまう可能性もあります。
そもそもいずれにしろ、商品の成約がなければスマートプライシングでクリック単価が下げられ、結果的に収入は落ちてしまいますから。
ファーストビューに広告を置くと、一時的に収益は上がることがありますが、Googleの誤クリック判定(AI)の性能は年々向上していますので、ファーストビューで収益性を上げるのは長期的には有効な手段ではないと考えるのが正しいマインドでしょう。
ですから、誤クリックを起こすような設置をしないことはもちろん、間違ってもTwitterなどで自分のアドセンスを貼ったサイトを公開して「相互クリックしようぜ!」なんてことはしないようにしましょう。
広告の許可とブロックの活用
アドセンスには表示させる広告を選択できるシステムがあります。基本的にはアドセンス側が自動的に広告を表示させていますが、特定のジャンルの広告を表示しないようにブロックすることも可能です。
収益性を向上させるためによく言われるのが「Amazon」と「楽天」の2つをブロックすることです。
ブロックしたら必ず収益性が向上するとは言えませんが、あまりに低ければブロックを試す価値はあるはずです。また、補足ですが、楽天アフィリエイトを併用するときは、アドセンスで楽天広告ブロックをしておいた方が良いです。
アドセンスで楽天の広告が表示された場合、楽天アフィリエイトの広告をクリックした後にアドセンス側の広告をクリックされた場合、楽天アフィリエイトのCookieが取り消されてしまいますので。
複数社の広告を使用する
アドセンスのクリック単価が低いとき、現時点で一番有効な手段は「複数の広告を利用すること」だと考えています。
アドセンスの広告だけを使用している場合は、アドセンスのクリック単価が下がればモロに影響を受けますが、複数社の広告を使うことで、下がった分を他社で補填することも可能です。(その逆もまた然りです)
数年前まではクリック報酬方のWEB広告といえばアドセンス一択でしたが、最近ではネット広告の需要が急激に高まっていることから多くの会社がネット広告に参入してきています。
中にはアドセンスに匹敵、それ以上の単価をつける会社も増えていますので、パフォーマンスの高い会社の広告を導入することで、収益性アップが見込めます。
クリック単価悪化のリスクヘッジやアカウント停止のリスクヘッジになることはもちろん、アドセンスの単価に振り回されなくなるという精神的な面でも効果が高い方法ですので是非実践していきましょう。